・・・
目が覚めたら、狭い空間に閉じ込められていた
正直夢かと思ったけど頬つねったら痛いし、夢じゃないらしい
部屋には大きな鉄の扉が一つと、ベッドと机がある
天井からは電球が一個垂れ下がっていて、寂しげな雰囲気をかもし出している
・・・どうやら壁も鉄製らしい、触るとひんやりした
ベッドから降りて、机を見る
まず最初に何故このようなところに?俺は一体どうやってこんなところに?
そんな疑問が頭の中に生まれる
俺は友人との待ち合わせの店に行くために家から歩いていたはずなのだが・・・
あまり記憶が無い
いつもの癖で首を掻くと、強烈な痛みが襲った
・・・どうやら首を殴られたらしい、誰かにここにつれてこられたようだ
ポケットに入れておいた携帯も、財布も無い
・・・俺はこれからどうなるのだろうか?
不思議と恐怖とか悲しみとかそういう気持ちは生まれなかった
・・・しかしその代わり、人間の本能的な欲求は生まれてしまった
「グググ・・・」
・・・机の上には食物と飲み物が置いてあるが・・・これは食べて大丈夫なものなのか・・・
とりあえず俺は食べないようにして、空腹を誤魔化すためベッドで眠りについた
・・・
何やら音が聞こえ、俺は目覚めた
・・・どれくらい寝たのだろうか
そんなことを考えつつ、聞こえてくる声に耳を傾ける
・・・だが相変わらず、空腹は好調だ
机に置いてあるハンバーガーとコーラが羨ましい
「爛々瑠・・・爛々瑠・・・」
外国の言葉だろうか?良く分からないことを言っている
そして気づいたのだが、ドアの下にわずかな隙間がある
声をもっと聞こうと、その隙間を除いてみると
そこには顔を白と赤に塗った、道化師の顔があった
・・・続かない
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